【シングルレビュー】「King Gnu - 泡」

じめまして、記念すべき1回目ということで簡単に説明から。

このブログはタイトルに記載しているとおり「アンチ邦楽リスナーの邦楽レビューブログ」となっております。

「おい!アンチがわざわざブログなんか書いてんじゃねえよ!!」

という血気盛んな邦楽リスナーの声が聞こえた気がしたところで、早速告白しますが、私は別にアンチではなく、正直邦楽なんてなんの興味もありません。

ただ音楽は好きで海外の作品は毎年リリースされる新作をだいたい500枚程聞いては、全作品の自己評価をせっせとPCにまとめるくらいには関心があるのですが、先日その情報を発信しようとしてYouTubeを立ち上げ、丸1週間かけて慣れない編集作業を終えた自信に満ち溢れた動画をあげたところ、1週間で再生数9回…。勿論、初めはそんなものだろうとは分かっていましたが、あまりに労力と釣り合っていないことから、早速撤退をかましました。ただよくよく考えてみたら海外の作品の情報をあげたところで再生回数は伸びる訳が無いことに私は気づいたのです。

そもそも日本人は海外の作品なんて聞かないんだから。

そう、分母の問題です。圧倒的に日本人は海外の作品を聞きません。昨年全世界のチャートを埋め尽くした「The Weeknd」すら知らない人がわんさかいるのです。

・The Weekndf:id:camelpark:20210402005042j:plain

そういう意味では日本は紛れも無いガラパゴス大国。「それならもう分母の多い邦楽のレビューをしてやんよ」と、そうやって拗ねた精神からできたブログがこのブログなのです。

なのでブログタイトルに「アンチ邦楽リスナー」と記載した理由は、実際にアンチというわけではなく、「その方がクリックしてくれる人が多くなる」これにつきます。何事も発展していくには少しのヘイトが必要なのです。その為、別にこき下ろそうと意識してレビューしていくというよりは、ありのままの正直の感想を書いていくという感じなので、悪意は特に無いということだけ念頭に置いていただければ幸いです。それでも記事を読んで文句が言いたい人はコメント欄を自由にお使いください。


いうことで1作目に選んだ作品は、タイトルにある通り「King Gnu-泡」です。

www.youtube.com

 早速スコアから紹介します。

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56点(勿論100点満点中のスコアです)

 King Gnuというバンドは聴いたのは初めてだったのですが、

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今、日本で大人気のロックバンドということで(未だにロックが人気な国って日本くらいじゃないですかね)それなりに期待して聴いたんですが、期待を大きく下回ったと言うことは言うまでもありません。

ず「オートチューン」の使い方が下手すぎます。オートチューンで曲が作りたいというのが先行していて全てが悪い方向に出てます。「ダン、ダン♪ダーンダンダン♪」とメロディを声ではめているところは特に聞いていて恥ずかしくなるくらい出来で、絶対にシンセ等を使った方が雰囲気出ますし完成度も上がります。またその演出に引っ張られてメインボーカルのクリーンな歌声まで加工されているのがすごく勿体ないですね。またYouTubeのコメント欄には、このオートチューンを使ったアプローチを「天才」とか「新しい」とか言っている人多かったですが、既に2009年にリリースされている、Bon Iver「Woods」で完成されている域には到底及んでいないし、www.youtube.com

オートチューンを感傷的に表現したKanye West「Heartless」から13年後の表現とも思えないこの表現を「天才」と呼ぶにはあまりに無理があります。www.youtube.com

また邦楽では「オートチューン=新しい表現」と捉えられることがありますが、HIPHOPではT-Painが2005年頃から取り入れて爆発的に普及しているので、勿論新しいなんてことはなく、寧ろオートチューンでの表現はもう出尽くした感すらあるので、2021年になって新しいと揶揄されることは、時代錯誤も甚だしいという事です。

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た歌詞についても課題が大きく残ります。「泡」として例えているのはおそらく「大切な人への気持ち」とか「関係性」みたいなものなんでしょうが、呆気なさを「泡」に例えるのは安直すぎますよね。且つそれを直接的に「泡のように消えた 呆気ない運命が」と歌ってしまうのも、読もうと思った本が2ページしかなかったみたいな感覚になってしまって、もっと歌詞に内容を持たすべきだと思います。且つ「泡」というのも「あぶく」とあえて俗的な言い回しをしている部分も「あぶくのように」では「あわのように」と歌った方が、メロディにもハマる歌い回しになると思いますし、他の歌詞が現代語の砕けた感じなのに反して、この部分だけ浮いた印象になっていることも否めないです。

 

終的にアレンジも歌詞も含め感じた印象は実に平凡ということです。邦楽の中では非凡な存在と揶揄されているようですが、正直このレベルのバンドは海外に腐る程います。海外の作品を聞かれない多くの人は「日本語」という物への執着心から敬遠しているように感じますが、この内容の歌詞なら執着に値するようなものではないので、是非その執着心を取り払うことをオススメします。 

 

ということで第1回目はここまでになります。どの程度の毒が許容されるのか曖昧なままで記載してきましたが、読んでいただいた方の反応があれば、随時調整していきます。また基本的には新作のシングル、アルバムをレビューしていく予定ですが、「邦楽にもこんないい作品がある」というオススメなんかがあれば是非コメント欄で教えてください。これを機に私も邦楽への理解が深まればと思っているので、今後ともよろしくお願いします。